ゲームボーイカラー(CGB)では、モノクロのゲームに自動着色を行い、背景に4色パレットを1つ、スプライトに3色パレットを2つ使用しています。
これまで任天堂謹製のゲームでもスーパーゲームボーイ(SGB)の機能が十分に使われていなかったため、任天堂はこのSGBの自動カラーリングよりもカラフルに見せることをCGBのゲームに要求しました。
そのため、任天堂は、開発の3段階で任天堂(正確には、完全子会社のマリオクラブ)とのコミュニケーションを取ることをゲームの開発元(任天堂内外関係なく?)に要求していました。
マリオクラブ部門では、色が適切に使われているかどうかを評価します。マリオクラブでは、シーン内やシーン間での色の変化や、ゲームのアートスタイルに合わせた色の選択(例えば、物の識別や木の色など)、彩度を強調するための前景と背景のコントラストなどを評価していました。
オリジナルゲーム、移植ゲームともに、最初のゲーム設計書では、色の使い方、プロジェクトのスケジュール、ROMとRAMのサイズの目安、ROMがデュアル互換(DMG/CGB両方対応)かGBC専用かなどを説明し、図解する必要がありました。
モノクロゲーム(テトリスDX、リンクの冒険DX、アイコムのマックベンチャーシリーズなど)のゲームボーイカラーへの移植は、オリジナルゲームとは異なり、コンセプトの事前承認が必要になっていました。移植の企画書には、レベル、キャラクター、アイテムなど、カラー化以外の新しいゲーム内容を説明する必要まであったようです。
完成率50%の時点と完成間近の時点になると、開発元はROMイメージをマリオクラブに提出し、色使いなどのゲームデザインに関するフィードバックを受けるようにしていました。